
はじめてレンタル着物を利用する場合、何を用意すればよいのか迷う人は少なくありません。着付け小物や肌着の有無はサービスによって異なり、準備不足で慌てることもあります。快適に和装を楽しむには、事前に必要な持ち物や内容を確認しておくことが大切です。ここでは、レンタル時に必要な基本アイテムと自分で準備する持ち物を解説します。
レンタルセットの基本と事前チェックのポイント
レンタルプランには「フルセット」と「単品」があり、プランによって含まれるアイテムは大きく異なります。プラン内容を把握せずに予約してしまうと、当日に不足に気づき、慌てることになりかねません。
フルセットプランの内容とは
多くのレンタル店が提供するフルセットには、着物・帯・長襦袢・肌着・腰ひも・伊達締め・帯板・帯枕・襟芯・草履・バッグなどの和装小物が一通り含まれています。これらがそろっていれば、自宅での準備はほとんど不要です。
ただし、肌着や補整用タオルが別料金になる場合や、バッグのデザインを選べないケースもあるため、あらかじめ詳細を確認しておくことが必要です。
単品レンタルでは追加準備が必要
単品レンタルを選んだ場合は、帯や襦袢、小物類をすべて自分で用意する必要があります。とくに着付けに必要な腰ひもや伊達締め、襟芯などは忘れやすく、持っていない人も多いため注意が必要です。
肌着や補整用のフェイスタオルも自前で準備しておくと、着姿が美しく整いやすくなります。
足元やバッグは意外と見落としがち
フルセットに草履やバッグが含まれている場合でも、実際には履きなれない草履で足が痛くなることもあります。気になる場合は、足袋インナーや絆創膏を用意しておくと安心です。
ッグは和装用の小ぶりなタイプが一般的で、収納力が限られているため、必要最小限の荷物に絞る工夫が求められます。
当日困らないために確認したい持ち物リスト
レンタル内容に含まれているからといって、当日のすべてが準備万端とは限りません。着崩れ防止や移動時の快適さを保つためには、自分で補助的なアイテムをそろえることが必要です。
和装肌着や足袋は着心地を左右する
和装専用の肌着は、汗を吸収して快適な着心地を保つために欠かせません。浴衣用では代用できないため、長襦袢の下に着る専用肌着を準備しましょう。足袋もサイズが合っていないと歩きづらくなるため、事前に試し履きしておくと安心です。
フルセットに含まれていても、自分の足に合ったものを持参するという選択肢もあります。
補整用タオルと着崩れ対策グッズ
体の凹凸をなだらかにして着姿を美しく見せるために、フェイスタオルを2〜3枚用意しておくと便利です。腰まわりや胸元にあてることで、着物のフィット感が向上し、崩れにくくなります。
さらに、クリップやピンチなどの簡易グッズがあれば着付け中に手を放しても固定でき、動作中の着崩れ防止にも役立ちます。
防寒対策や雨天時の備えも忘れずに
秋冬の着用であれば、着物用のショールや羽織など、防寒対策が必要になります。中に着こむ肌着も、防寒仕様のインナーがあると快適です。また、突然の雨に備えて、折りたたみの和傘や透明タイプの傘、裾が濡れないようにするためのレインカバーを準備しておくと安心できます。
和装時は雨の日の足元もすべりやすくなるため、滑り止め付きの足袋カバーがあると便利です。
美容と身支度の段取りも事前に整えておこう
レンタル着物を美しく着こなすには、道具だけでなく当日の身支度の段取りも重要です。着付けの時間や髪型の準備に余裕をもたせることで、慌てずに式典やイベントを楽しむことができます。
着付けの予約と持ち物の共有
美容室などで着付けを依頼する場合は、事前に何を持参すべきかを確認し、必要なアイテムをすべてそろえておきましょう。着物や帯、小物を紙袋や不織布のバッグなどにまとめておくと、当日忘れ物を防げます。
着付けの順番や所要時間、移動時間も逆算してスケジュールを組んでおくと、余裕をもって準備ができます。
髪型と髪飾りもコーディネートの一部
和装に合う髪型は、着物の雰囲気やイベント内容に応じて選ぶと統一感が出ます。たとえば成人式や結婚式ではアップスタイルが多く選ばれ、髪飾りで華やかさをプラスします。
髪飾りがレンタルに含まれていない場合は、事前に用意して美容師と相談しておくと安心です。自分でセットする場合でも、着物の格や柄に合わせたヘアスタイルに整えると全体の完成度が高まります。
事前に姿勢や動き方もチェック
着物を着てからの立ち方や歩き方、座り方は普段の洋服と異なるため、多少の練習をしておくと安心です。椅子に座るときは裾を手で軽く整える、袖を引きずらないように意識するなど、動きの所作にも配慮するとより美しく見えます。鏡の前で動きを確認しておくだけでも印象は大きく変わります。
まとめ
レンタル着物を安心して着こなすには、プランに含まれるセット内容の確認と、自分でそろえるアイテムの準備が欠かせません。フルセットであっても、和装肌着や足袋、補整用のタオルなど細かい部分まで確認しておくと、当日に焦ることなくスムーズに着用できます。単品レンタルの場合は、帯や長襦袢、小物まで一式を自分で用意する必要があるため、事前にリストを作って確認すると安心です。さらに、雨天対策や防寒グッズ、髪型や髪飾りの準備も、快適に過ごすために見落とせないポイントです。美容室への持ち込み内容や時間配分も含めて段取りを整えておくと、当日がぐっと楽になります。着物は格式ある衣装だからこそ、準備のていねいさがそのまま着姿の美しさに表れます。事前のチェックを怠らず、着物の魅力をしっかりと引き立てる一日にしましょう。
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