わが子の成長に感謝し、さらなる健やかな成長を祈って神社へお参りする七五三。着物やドレス、スーツの晴れ姿を記念撮影したり、両家の親族で集まってお祝いをしたりする場合もあるでしょう。この記事では七五三をする年齢は数え年か満年齢なのか、お参りをするのにベストなタイミングについてご紹介します。
七五三のお祝いをするのは何歳のとき?
七五三のお祝いは一般的に三歳で男女、五歳が男の子、七歳で女の子のお祝いをするとされています。ただ、これは七五三のもとになっている平安時代の儀式にもとづく考え方であって、厳密には決まっておらず、三回とも行う方もいます。年齢の数え方には、一般的に使われている「満年齢」と神社などの行事に関わる「数え年」という二種類があり、迷われる方もいるでしょう。
満年齢での数え方
生まれた日を0歳0日とし、誕生日を迎えるごとに1歳ずつ年をとる数え方です。現代で普通に年齢を聞かれたらこの満年齢で答えます。もちろん誕生日は人によって異なるため、年をとるタイミングはバラバラです。
数え年での年齢の数え方
生まれた時を1歳とし、元日が来るごとに1歳ずつ年をとる数え方です。お正月に年神様(歳神様)が来て人々に「年・歳」を授けるという考え方です。そのためお正月が来るとみんないっせいに年を取ることになります。
日本では明治時代に欧米に合わせて、数え年から満年齢の数え方に変わりましたが、韓国や中国の農村部、ベトナムでは現在でも数え年が用いられているうえ、日本の中でも神様の関わるお祝いや厄年などに数え年が残っています。そのため神社で行う七五三は数え年で行うか満年齢で行うのか迷う方が多いのですね。
もともとは数え年で行うのが主流ではありましたが、満年齢で行う方も増えています。結論からいうとどちらで行っても問題ありません。早生まれの子や体格の小柄な子は数え年で行うとサイズの合う衣装がなかったり、ヘアセットできないほど頭髪が少なかったりして、満年齢で行う方が本人も周囲も負担が少なくなります。逆に身体も行動も成長が充分であれば、数え年で行っても無理がないかも知れません。
また、きょうだいと同時に行うために数え年と満年齢を取り混ぜて行う方もいます。数え年で写真を、満年齢でお参りを、とダブルでお祝いする方法もあります。親族から異論があったとしても、どちらかが間違いということはありません。子どもの成長を祝う儀式ですから、感謝と祈りの気持ちを持って晴れの日を迎えましょう。
お参りの最適なタイミングは?
本来、七五三のお参りは11月15日に行うものとされています。しかし現在では両親や祖父母世代も働いていることが多いため、広くは10月下旬から11月の土日祝日に行われています。
とくに10月・11月の土日祝日で大安が重なっているときにはお参りが集中し、多くの神社がお参り待ちで混雑します。ただでさえ着付けやヘアセット、移動を終えて着慣れない着物を着ている子どもがどこまで耐えられるかが問題です。子どもが着物を汚さないように、機嫌が悪くならないように気を遣う大人も負担になるので、できれば混雑は避けたいところです。
近年では感染症対策として、密を避けるため七五三の参拝期間を前倒ししたり延長したりする神社もあり、9月から12月くらいまで参拝可能となっているところもあります。前後にずらすことで撮影やレンタル衣装の費用が割安になることもあるので、子どもも大人も負担を軽くできます。可能であれば平日にずらす、大安や仏滅といった六曜を気にしないのであれば、大人が集まりやすい日を選ぶのもひとつの方法です。
ただ、六曜の日取りや11月15日に近い日での参拝を気にする祖父母世代もいるため、お祝いをしたいメンバーが気持ちよく受け入れられるよう、一度意見を聞いてみることも必要です。
着物を着て家族でお祝いしよう!
七五三では子どもには着物を着せても、親や祖父母はスーツというご家庭も多いと思います。大人になってからの着物は成人式以来、という方もいるでしょう。実際、ぐずる子どもの着付けやヘアセット、撮影や家族のスケジュール管理、参拝やご祈祷の予約や初穂料の準備…と、七五三の親は何かと忙しいものです。
ついつい自分のことは後回しに、持っているワンピースやスーツでいいや、となりがちです。しかし、子どもが大きくなってから自分の写真を見たときに、親や祖父母も着物を着ていると、大切に祝ってもらったという気持ちを感じる子もいます。子どものために、親としての自分を写真で残すということは、思っている以上に意味のあることです。
七五三や入学式、卒業式など、少し大変でも着物を着ると、気持ちも改まります。フォトスタジオによっては、七五三の撮影をするとお出かけ用の着物レンタルをサービスしてくれるところもあり、着物を着るハードルがぐっと下がってきています。子どもの節目となる行事には、ぜひ着物を着て家族でお祝いしてみてはいかがでしょうか。
まとめ
この記事では、七五三をする年齢は数え年で行うか満年齢で行うか、お参りするタイミングについて解説しました。年齢の数え方や何歳で祝うか、何月にお参りするかにはこうしなければならないという厳密な決まり事はありません。親と祖父母の意見が細かいことで食い違ったとしても、何よりも子どもの成長を祝う気持ちが大切です。七五三を機に子どもを囲む大人同士が、お互いに日ごろの感謝を伝え合うすてきな日にしてみませんか。
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